2021年03月01日

気分を変えて

越しの大敵、雨が止まず作業が遅々として進まない。四六時中ああでもないこうでもないと相方と議論しながら、70m先の新店舗に荷物を運ぶ繰り返し。気がつけば話した相手がお互いだけ、なんて日もある。ここはひとつ気分を変えて外食でもするかと、川の駅「百菜屋」でランチすることにした。
 
メニューを見れば「鹿そば」とある。値段は1,000円。コロナ騒ぎで開催を控えていた「ジビエフェア」が始まったのだ。うちも参加店として名を連ねている。期間は今月いっぱい、開店を急がねば。
 
蕎麦を待っていると壁の方から視線を感じた。振り返ると知人の息子さんが扮した「手作り雛」の可愛い笑顔だった。村の保育園児が作って掛けたらしい。
 
ふたりでクスクスと笑みがこぼれ、焦る気分が和らいだ。人との会話はなくとも、村の人たちがちゃんと応援してくれている気がして俄然やる気が起きてきた。


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2021年02月28日

オープンへの日々

築の香りが残る店内に深入り珈琲の艶やかな空気が漂った。

「記念の一杯目、淹れてみたわよ」
「どうよ?」
「環境って大切よね。おいしく感じる」
「だろうなぁ。舌で目で鼻で...、五感で感じるってやつだ。でもこんなの置きたくないよ」
 
カウンターに飛沫防止のアクリル板を組み立てて設置した。
「まさかこんな物置いてお客さんを迎えるなんて思ってもみなかった。しかもみんなマスクして来るんだぞ、考えられん」
 
とはいえ、万全の予防線を張って疫病を蔓延させない手だてを講じるのが店舗の務め。終息への道のりは、ひとりひとりの意識にかかっているということを感じざるを得ない、オープンへの日々。


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2021年02月27日

15回目の引越し

まれてこのかた数えてみれば14回の引越しに遭遇している。
 
西米良・@ 宮の瀬住宅→菊池記念館 → A 竹原自宅

→ 高校時代・B 西都市調殿 下宿 → C 御舟町 アパート

→ 東京時代・D 足立区五反野 桜木荘 → E 横浜市緑区 大貫荘 → F 杉並区高井戸 テラスヒロ → G 杉並区永福町 荻野マンション → H 世田谷区下北沢 和光荘 I 渋谷区富ヶ谷 パーク大出(スタジオ)→ J 川崎市鷺沼 ベルテ鷺沼 K 港区南青山 グリーンヒル(スタジオ)

→ L 西米良 竹原自宅 M 村所店舗
 
実に今回で15回目の引越し。新天地への期待も膨らむが、20代、30代では平気の平左だった運搬能力がかなり落ちている。業者さんに街から来てもらうのも気の毒だし。引越しは今度限りにしたいものだ。


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2021年02月26日

義父さんのプレゼント

真屋がなぜ「café」なんて洒落たことを始めようとしたのかは妻の珈琲好きにある。上京してなんでもかんでもかぶれてしまい「俺、コーヒーにはウルサイんだぜ」とか言う米良の山猿とはわけが違う。
 
彼女、11歳で誕生プレゼントに珈琲ミルを欲しがったらしい。亡くなった義父さんに、「よしよし。それなら一粒一粒挽く手動のやつを買ってあげよう」とプレゼントされ、その日から自分で淹れた珈琲を飲んで小学校に通ったのだから筋金入りだ。そのミルは今でもキッチンに置いてある。
 
さて、新店舗の「部分紹介」。豆を挽いて珈琲を淹れるスペースを厨房から独立させて店内に設けた。これでお客さまのくつろぐホールに、ネルドリップから立ち昇る香ばしい珈琲の香りが漂うはずだ。窓から差し込む光でその湯気がシルエットになり、おいしさをさらに高めてくれことをだろう。
 
義父さんからのプレゼントもここへ飾ろうと思う。


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2021年02月25日

くつろぐ場所

店までのしばしの間、このネタが続くのでご了承のほど。
 
店内の明るさと照明の色は重要だ。写真屋の専門用語だと思っていた色温度(ケルビン)が一般的になり、昼光色5000K、電球色2700Kといった表記を目にするようになった。
 
写真店として開いた旧店舗は白壁で照明は昼光色の蛍光灯。作品や商品の色を再現するための光源だったが、カフェはくつろぐ場所。落ち着いた赤系の電球色の光源が合っている。ただ照明器具でその雰囲気が大きく変わる。色、形、材質をさんざん検討して辿り着いたのがこのガラスシェードを使ったペンダントライト。
 
娘や倅にも評判が良いのと、店主の様子にも合っているように思うが...、さて 😄


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2021年02月24日

ニッチ

でも知っている四文字熟語をつい最近まで知らなかったように、家を建てる事になって初めて分かった言葉がある。
 
「ニッチ・niche」。調べると「像や甕などを置くために作られた壁のくぼみ」と出ている。要は壁の厚さを利用してそこをくり抜き、小物などの置き場所を確保する空間ということになる。外壁に面している壁は断熱材が埋め込まれているので作れないが、部屋を仕切る壁なら間柱や筋交いを避ければ小さなスペースを設ける事ができる。
 
40坪もある店から15坪の店に引っ越すわけだから、当然荷物は入りきれない。収納スペースを少しでも確保したかったので、建築をお願いした吉野社長に相談すると「筋交いを避けてニッチを作りましょう」という事になってできあがった。
 
高さ140mm、奥行き130mm。さて何を入れるか?壁に埋め込んだCD棚だ。音楽もデータ時代だが、ながらでかけ流すのは味気ない。これで約200枚が入る。今まで店に置いていた分は300枚前後だから幾分不足だが選別して並べようと思う。
 
CD置き場を思案して、にっちもさっちもいかなくなった時に現れた救世主、ニッチ棚に救われた。


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2021年02月23日

NS-1000M

「大人買い」と言い聞かせて、買えなかった時代の仇を討つように物欲を満たすことがある。単に収入が上がっただけではなく、安価な商品が出回り始めたのと、上等な中古品が存在するようになったのも理由のひとつだと思う。
 
新店舗で流れる音の出口。つまりスピーカーだが、今までのJBLはスタジオに持って行き、YAMAHAのNS-1000Mを大人買いした。製造開始が1974年だから47年前。それから23年間も販売が続けられた世界に誇る逸品だ。
 
センモニ(マニアはこう呼ぶ)との出会いは写真学校2年生の時。同級生に年上の鹿児島出身の人がいた。同じ九州人同士で仲良くなり、その後横浜のアパートへ遊びに行くと六畳一間にこのセンモニが鎮座していた。上京してから聴き始めていたジャズを彼も聴いていたが、自分の安物スピーカから出てくる音とは全く別物だった。
 
そして今回。あの音が忘れられずオークションサイトを探すと、外装まで含めたフルレストア品が出てくる出てくる。需要と供給、俺みたいな人がわんさかいるようだ。その中でも質の良い品を販売されている人と出会い最高のセンモニが手に入った。
 
ハタチで恋した憧れのスピーカーで、まずは倅のライブ音源を聴いてみる。涙ちょちょぎれるとはこのことか。「もううちに帰らなくなるんじゃない」と妻が笑った。


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2021年02月22日

看板が下りた

「小河写真工房」。20年前とはいえ古風な名前を付けたものだと振り返るが。実はこの名前、巨星、名取洋之介の設立した「日本工房」を真似た。「写真の読みかた」(名取洋之介著・1963年)を読んで感化され、帰郷した新天地ではこの名前しかないと決めた。
 
2017年3月、商店街の各店舗が看板を新調することになった。うちは西米良の山林をイメージするように木材を張り、ワイルドな感じにお願いした。店名は父の書。
 
それから14年。本日看板が下りた。作業は新店舗の建築に携わってもらった「吉野建設」(新富町)の大工さんたち。整地、基礎、建築と約3ヶ月のお付き合いで、僕もひとりの仲間に加えてもらっている心境だ。
 
店舗の「顔」となる看板。今度の店もあなたを惹きつけます。しばしお待ちを・・・お楽しみに。


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2021年02月21日

丸の内のど真ん中

ラス席というにはほど遠い、廊下席とでもいおうか。そんなスペースを用意してみた。
 
広大な自然の中に佇むカフェなのだから、さぞかし見晴らしのいい席から珈琲が飲めると村へお越しになる方もあると思うが、ここは政治と経済の中心地、村所。東京なら丸の内のど真ん中にあるアーバンカフェだ(笑)隣接する住宅にご迷惑はかけられないので、お互いが気分良く過ごせる高さのフェンスを立てた。
 
暖かくなれば小学校から届く桜の香りを楽しみながら、のんびりとお過ごしいただけると思う。お好きな方は煙草の味もひとしおだろう。


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2021年02月20日

彌勒祐徳先生が102歳

月20日はミスタープロ野球、長嶋茂雄さんの誕生日。田園調布の邸宅では豪華なバースデーパーティーが開かれたのだろうか。同じ日、こちら西都市三納では画家彌勒祐徳先生が102歳を迎えられた。毎年ご自宅へ祝い酒をお届けすることを続けていたが、今年は遠慮した。もちろんあの疫病のおかげだ。
 
息子さんの携帯を通じて先生にお祝いを伝える。

「先生、おめでとうございます!」
「え〜っ、小河先生な。こっちに出てきやった時には寄ってくださいよ。奥さんな元気な?」
 
短いやり取りだったが先生のお元気な声が聞けて安心した。
 
102歳という途方もない年齢で未だ現役。長嶋さんも彌勒先生のファンで、監督時代は数枚を購入してご自分の出演するインタビュー番組の背景に飾ってくださったこともあった。
 
「絵が気に入ってキャンプの時には会いに来てもろぉて。そしたら誕生日も同じじゃったとよなぁ。縁があったってしょうなぁ」二人展を開いていた頃の先生の言葉が思い出された。

写真:「小伝 弥勒先生」井口幸久著より


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2021年02月18日

学べる教材

「根性梅」と勝手に命名している梅の木がある。自生なのか植栽されたのか定かではないが、用水路のキワに昔っから生きている。枝を切る人もなく、伸ばしっぱなしのハードなロン毛だ。
 あまりにも茂りすぎて台風や強風で何度も枝を折ったが、その都度復活して花を咲かせる。花のない時は薄気味悪く見て見ぬ振りだが、こうしてみるとなかなかの景観。
 桜切る馬鹿、梅切らぬ馬鹿というが、自ら切って成長するとは。身の回りにも学べる教材はあるものだ。


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2021年02月17日

おはようございます!

冷えがするというが、目が覚めた時この感覚がある朝は必ず雪だ。案の定、遠くの峰々が霞むほど吹雪いている。
 
両親の隠居へ朝食を届けた帰り道、満開の梅と咲き始めた菜の花が寒そうに耐えていた。
 
「おはようございます!」後ろから聞こえた声は中学入学時に記念写真を撮った近所の子だ。声変わりした低い声と180センチ近い体格に、たった3年の時を疑いたくなる。
 
この子も春から高校生。15年育った村を離れていよいよ親離れの時だ。梅や菜の花をしっかり目に焼き付けて、誇りを持って巣立ってくれよ。


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2021年02月16日

太陽はひとつ!

告系のカメラマンはスタジオライティングを徹底的に叩き込まれる。いや、今はどうだかわからんが、僕らの時代はそうだった。
 
特に苦戦したのがお陽さまが影を作る強い光の演出だ。柔らかな光ならライトの種類やディフューザーでどうにでもコントロールできるが、夏の光のような直光をそれらしく見せるのは難しい。全体に柔らかな光を回しておいて生光を入れるのが一般的だが、どこかウソぽい。ま、もともとウソなのだから仕方がないけど。
 
妻の活けた春の花が窓から差し込んだお陽さまの光で美しく演出されていた。1億4960万km先の光源からの1灯ライティング。
 
「太陽はひとつ!」師匠に言われ続けた基本のライティングを思い出した。


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2021年02月15日

7部門の力作

日も雨が続いている。朝霧が立ち昇る様は山水画を思わせる風情だが、そろそろお陽さまの光が恋しい。
 
その雨を抜けて、土曜日に開会した第1回「みやざき総合美術展」へ向かえば、なんと宮崎市はまっ晴れ。
 
入館すると展示作業でお世話になった美術館スタッフの方に来ていただき、展示の反応や観覧者の動向をうかがう。おおむね良好で、コロナ禍で案じていた客数も昨年までと変わらぬと聞き一安心。応募総数1251作品から選出された7部門の力作が、県民の方々の心を打つことだろう。
 
昨年までは、入賞入選者が受け付けの際に手渡されるA4の紙に記載されているだけだったが、今回からは宮日が発行したタブロイド判の16ページに、作品と講評が載せてあるのは分かりやすく良かった。写真部門で審査していただいた、山岸伸さん、姫野希美さんの作品への総評もぜひ熟読いただきたい。
 
駐車所へ戻ると、先日の故障を乗り越えて復活した240がお陽さまの光を受けて気持ちよさそうだった。

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2021年02月14日

Leicaを真似た赤いエンブレム

Facebookで投稿されている記事をチェックすると、「友達」のオヤジたちが「チョコレートをもらった 😍」と盛んに書いているのを見て、その日だと知った。
 
「バレンタインデーなのか?」とパソコンの部屋からリビングに聞こえるように言うと「やっと気がついたよ、お母さん」と帰ってきていた娘が小声で言う。「では贈呈式でも始めましょうか」と今度は大きな声でしっかり聞こえるように言った。
 
袋を開けるとブリキのカメラが出てきた。Leicaを真似た赤いエンブレムにはDaitaと書いてある。製造元の会社名のようだ。レンズをこじ開けると、これまたKodakのフィルムを真似た黄色のチョコレートが出てきた。ちなみに36枚撮りのISO200。
 
「どうせ真似るんならレンズは単焦点の50mmを付けんといかんな」というと、(まったく)という顔をして「早く食べてみたら」とふたりがハモった。
 
いい歳こいて他人にひけらかすまでもあるまいと思ったが、やっぱり書くことにした。

ありがとうございます。


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2021年02月13日

福島県沖で地震

夜の速報で10年前の記憶がよみがえった。福島県沖で地震が発生して、マグニチュードは7.1とのこと。
 
妻のふる里いわき市は、福島県浜通り地区。震度最大の6強と出ている。独り暮らしの義母、近くに住む義姉家族のことが頭をよぎった。さっそくメッセンジャーを使って「みな無事か!?」と義姉の息子に送ると、間髪いれず「家族、いわき市問題ありません。ありがとうございます」と返ってきた。
 
先日、彼の弟、お笑い芸人「あかつ」の親としてテレビに顔を出した義姉夫婦のことを知って「案じております」とメールを下さった方もいた。
 
10年目の節目が近づくこの時期に、なんともはや。いわきの震度は5強で大きな被害は出ていないようだが、余震が心配な一夜になりそうだ。


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2021年02月12日

見事なお仕事

屋は餅屋というが、どの世界にもプロと呼ばれる人はいるもので、いや、凄いと言われなきゃプロじゃないけど。今日のピアノ運搬。
 
旧店舗に置いてあるカワイのアップライトピアノは、倅が帰省した時にしか奏でられないが、それを楽しみに来てくださるお客さまも多い。いわばラ・メールのシンボルでもある。
 
移動距離が短いので力自慢の若衆にお願いしようかとも考えたが、新店舗の場所が難儀な上、入り口が狭い。付き合いの長い調律師さんに「怪我をした人をたくさん見てる。絶対プロに頼んでくださいよ」と念を押された。
 
そして今日。220キロもあるピアノを2人で持ち上げると、3人目の方が安全に誘導しながら設置完了。いやぁ、惚れ惚れするくらい見事なお仕事だった。
 
移動後の環境にピアノが慣れるまで約1ヶ月。その後調律してもらえば新ピアノの誕生だ。お客さんに柔らかく音を届けられるように反響を抑えた天井棒も威力を発揮するに違いない。倅がどんな音色を生み出してくれるか、今から楽しみだ。


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2021年02月11日

やりきること

年はどんな気持ちで制作に取り組んだのだろう。
 
西米良の温泉施設「ゆた〜と」の手作り雛人形の展示が始まった。「春が近づいたね」と言うお客さまの声で賑わう時期だが、祝日だというのに施設のホールは閑古鳥が鳴いている。
 
「どんげな事態になってもこれは続けていかんと、と思ってます。え?我が家の雛人形ですか?飾らんでここに持ってきてますわ(笑)」自他共に「温泉命」の支配人が苦笑いしながら語ってくれた。
 
自慢の "竹びな" は「竹やぶの中から現れたように見えるごと、いつもより笹を多く使ってみました。雰囲気出ましたがね」と、うれしそうだ。
 
観てもらうことことより、「やりきることが大切だ」と自分に言い聞かせているようにもみえた。


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2021年02月10日

『café』なんだし

フェの設計は妻の居場所として快適かつ最適でなきゃ意味がない。ところが建築士と打ち合わせが始まると平面図ではまったくイメージがつかめないという。「地図を見られないでしょ、あたし。あれよ、あれと一緒。だからお任せします」ってな具合で僕が立体を想像しながら計画を立てた。
 
設計図も完成間近になったので、家族の承諾を得ようとLINEで倅と娘に送ると反対意見が浮上した。倅だ。

「お父さんが地元の人優先で考えるのは悪くないけど、おれから見ると、これじゃ『村の食堂』的配置図だわ。お客さんが皆知り合いでわいわいできる空間も大事だけど、若い人は個人の空間を守ろうとするから店主から見えない場所にカウンターが必要だと思うよ。『café』なんだし」。日頃から利用する機会が多いだけに的確な指摘だった。
 
というわけで店主のいる場所から見えず、テーブル席から適度な距離のあるゾーンに3m、4席のカウンター席を設けた。

「うんうん、これならcaféだ。おれなら一番奥の静かな席に座るな。いいよ、これ」。この意見で一気に頭が若返ったついでに、カウンター前にモバイル充電用のUSBコンセントも配置。
 
ようやく仮想客の中に若い人の顔がちらつき始めた。


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2021年02月09日

名前で呼ぶ

を建てるにはたくさんの職人さんに自分の想いを分かりやすく伝えなければならない。そういった「委ねる」場合の第一条件は、相手を名前で呼ぶことだと決めている。今回の新築の際も大工さんほか職人さんたちを早いうちからお名前で呼ばせてもらった。良好な意思の疎通はこんな小さなことから始まる。それは先日の美術展展示指導もしかり、主催者スタッフ、日通さん、皆お名前を聞いて指示させてもらう。
 
ではどうしてそこにこだわるか。僕がスタジオでの修行時代は、まず名前で呼ばれることはなかった。「スタジオさん」ならまだいい方で、中には「ノッポ」「チビ」なんて呼ばれた人もいたと聞く。今なら森発言以上の差別的呼び名だ。だから自分がカメラマンになれたらアシスタントを絶対名前で呼んでやろうと決めた。
 
その立場になり、外スタ(レンタルスタジオ)で付いてくれた「スタジオさん」にすぐ名前を聞き「〇〇君」と呼んで仕事を始めると、今までの表情から一変して明るくなり、動きが良くなった。人は皆名前を持っている。当然だ。
 
そうして知り合い、その後僕のところでアシスタアントを務めてくれた人が何人かいたが、出世頭はこの高橋慎一だろう。今世紀最高峰の音楽ドキュメンタリー映画とまで言われている「Cu-Bop」の監督だ。もちろん写真が本業だが、好きが高じてここまでの映画を作り上げた。
 
初めてアシスタントとして付いてくれた彼を「高橋君」と呼ばなければ、今の関係は訪れなかったかもしれない。


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2021年02月08日

異空間への入り口

出しにして新店舗のディテールを公開していこうと思う。ネタのない日は最適だなぁ 😅
 
まず玄関。俗に言う「北欧風」のドアにした。味気のない自動ドアではなく、お客さんが取っ手を引っ張って店に入る。アナログだ。
 
その取っ手にご注目。親指でロックを外して開ける既製品の持ち手も勧められたが、ここは米良山での異空間への入り口。言わば「どこでもドア」である。その始動となる取っ手にはこだわりたい。
 
仲の良い山師に「かくかくしかじか。最適な木材はないかね?」と相談すると、「小河さん、これ『槐(えんじゅ)』って言うんですけど、硬くて美しく、床柱なんかに使われる木です。これを芯まで削るとさらに立派な色が出てきますよ。どうですか」。それはいい!と即決して彼の道具を借りて削り出した。
 
お客さんの足跡ならぬ手跡が、ラ・メールの歴史を作ってゆくことだろう。


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2021年02月07日

現店舗の営業は終了

「2月7日をもって現店舗の営業は終了しました。ご愛顧ありがとうございました。小河 拝」。大きめのダンボール板に太マジックで書き込み、降ろしたシャッターに貼った。
 
20年前、東京 南青山のスタジオを閉じて帰郷を決めると、「俺たちを裏切るのか、お前は都落ちだ!」と、引き止められない思いをぶつけてくれる仕事仲間もいた。清水の舞台から飛び降りる覚悟で帰郷。順風満帆の中でなぜ今帰らなければならないのか自分でも説明がつかないほど、見えない力が働いていた。
 
築30年近い古ぼけた衣料品店を改装して営業後、19年6ヶ月。小学3年生だった倅は今年29歳、4歳だった娘は24歳。写真の中の親父とお袋も背筋がシャンとして、東京から駆け付けた実弟と僕も若々しい。
 
みなみなさま、大変お世話になりました。新店舗の進捗は徐々に公開いたします。今後とも温かく見守ってくださいませ。


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2021年02月06日

海の幸、山の幸

術展展示指導の際、久しぶりに会った委員の方に旨いものを頂いた。海沿いのご出身で釣りが趣味。「山の方には喜んでいただけるかと思って、チヌ(黒鯛)と鯵。召し上がってください」。なによりである。
 
西米良へのアクセスが良くなったといっても海は遥か遠く、釣りあがった活魚とは縁がない。
 
エビスの黒ビールと揚げだし豆腐を合わせ、味わいながら頂いた。海の幸、山の幸、バランスよく食せる宮崎県の面目躍如。


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2021年02月05日

新展の展示指導

13日(土)から開催される「みやざき総合美術展」の展示指導に行ってきた。71回続いた宮日総合美術展と、46回続いた宮崎県美術展が統合された記念の第1回展だ。
 
7年間両展の企画委員をお受けして、新展でもお手伝いすることになった。15回目の展示指導である。7部門各2名の委員が、会場となる宮崎県立美術館へ参集して入賞・入選の作品展示に取り掛かった。
 
思い返せば8年前。この場所にいた僕は、60代、70代の重鎮たちが名を連ねる末席で小さくなっていた。ところが今回周りを見渡せば、どうやら最高齢でここに座っている。展覧会を支える委員たちの顔ぶれもすっかり若返り、宮日、県の並々ならぬ期待がうかがえる。
 
写真部門の新委員も僕より20歳も若い方が参加してくれて、斬新な意見を取り入れながら順調に終了。作業にあたった日通のスタッフさんとも、つうと言えばかあである。
 
コロナ禍で開催さえ危ぶまれたが、予想を超えるエントリーがあり、各部門充実した会場に仕上がった。主催者側も万全の態勢で観覧の皆さんをお迎えする準備が整っている。
 
こういった時にこそ観ておきたい、県民の県民による県民のための展覧会である。


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2021年02月03日

黒砂糖

西米良には「てごり」という言葉がある。相互扶助とでも訳そうか。世の中がカネまみれではなかった時代。世話になったら世話で返し、物を頂いたら物で返す。閉ざされたむら社会で生きて行くために互いを思いやって生まれた生きるための術だ。
 
毎日父を温泉施設へ送り迎えする。「まだできる」と豪語したが、94歳で運転免許証を持たせることはできないので2年前に返納した。帰りに街の商店へ寄って「黒砂糖」を買って帰るのが楽しみだ。
 
狭い店内には僕らの他に知り合いの女性がひとり。彼女は店の奥で商品を見ていてこちらとの会話はなかった。レジの若奥さんといつもの会話。

「ふたりとも(両親)『黒砂糖』が好きでよ、3日で1パックは食べるかもしれん。まぁ好きじゃわ。あっ、ポカリ。これ、2本、小銭がないわ。ツケといて」
 
そう言って父を隠居に連れて帰り、僕は仕事が残っているのでスタジオへ取って返し、ポカリスエットの代金を払おうと店へ寄った。そこに「父へ」と黒砂糖が2パック包んである。

「たかひろさん、これ。やちさんから、富士男さんにって。黒砂糖とさっきのポカリ代」
なんと。店の奥で僕らの話を聞いていた女性からのプレゼントだった。その方は父が役場にいた頃、一緒に仕事をした方。ご主人も直属の部下で、最も信頼していた父の右腕だった。
 
父は店にこの女性がいたことを知っていたはずである。数年前であれば「おい、元気か!」」と声をかけていただろう。だが父は老いぼれた今の姿を見せたくなかったのだと思う。ところがそんなこともすべて察し、彼女はこういった形で父に激励の言葉を贈ってくれたのだ。
 
現代版「てごり」を目の当たりにした僕の心は、豊かに大きく膨らんだ気にさえなった。

(お名前の公表は許可をいただきました)


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2021年02月01日

新店舗をオープンします

を閉店します。このご時世には対応できず・・・、長い間ご愛顧ありがとうございました。
 
と、お決まりの流れで書き出してみる。実はおととしから計画が始まり、昨年の秋から実現へ向けて動き出しておりました。国道沿いの今の店から徒歩130歩。西へ約80mの所に3月より新店舗をオープンします。
 
1階が妻の「カフェ ラ・メール」2階が「小河の仕事場」。敷地は今の半分程度のこじんまりした店舗ですが、新築ですから細部までこだわりました。
 
しかし、オープン時にこんな事態になっていようとは思ってもみませんでした。予定どおり営業を始められるか不安ですが。
 
この店舗で週末まで営業して、2月いっぱいは引っ越しとその準備に充てる予定です。詳しくは徐々にお披露目していきますので今後ともよろしくお願いします。 店主敬白 (写真は旧店舗)


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posted by オガワタカヒロ at 23:55| 宮崎 ☀| Comment(0) | お仕事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年01月30日

ここでしかできない成人式

ロナ禍で揺れた今年の成人式典。開催すれば「感染者を増やす事態になる」、中止にすれば「自治体の判断は身勝手だ」と賛否が飛び交った。
 
西日本新聞に掲載された記事の写しを福岡の友人が送ってくれた。内容のとおり。ここでしかできない成人式を真っ当なやり方でお祝いした。
 
我が村の新成人は幸せであったと思う。目にした我々村民はそれを誇りに感じたのだから。


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posted by オガワタカヒロ at 23:55| 宮崎 ☀| Comment(0) | 西米良のこと | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年01月28日

屁のよな情報

休日を利用してカフェの買い出しに付き合うと、宮崎市は閑散としていて車の数も少ない。大都市と違って宮崎の人たちはきちんと国や県の方針に従って自粛を敢行している証拠だ。
 
それに引き換え伝わってくる屁のよな情報にはホトホト気が滅入る。時短営業を行っている洋食店で白昼堂々無銭飲食をやらかす男のニュースや、国会中継で一国の首長を「総理ね」と親戚の爺さんを呼びつける言い方で説教にも聞こえる質問を繰り返す野党議員。日本国民なら、党派を超えてコロナ終息へ邁進してしかるべきではないか。パーフェクトな人間はいない。悔いは改め、リーダーが前へ進みやすいよう、支援しながら心を一つにすべきであろう。
 
末端で苦しむ我々自営業の声はまったく届いていないようだ。


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posted by オガワタカヒロ at 23:53| 宮崎 ☀| Comment(0) | 戦う | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年01月27日

季節感

らかな日が続くと春もそろそろかと期待してしまうが、また明日から寒い日が続くとのこと。「まだ1月よ、ピークはこれから。2月はいつも雪が降るじゃない」。毎年こんな会話でやり過ごす。加えて疫病の仕業で冷え込みはますます強まりそうだ。
 
景色を撮るひとつの欲求に、季節を収める楽しさがある。春夏秋冬、ご想像のとおりに四季のアイテムが写し込まれているとぐっと季節感が増してくる。
 
ただ、これ見よがしに主張させすぎると、野暮ったくなって観る方は「もうたくさん」と感じてしまう。
 
木の葉一枚で心に響かせる、静かな伝え方を心がけたい。


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posted by オガワタカヒロ at 23:23| 宮崎 ☀| Comment(0) | 写真のこと | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年01月25日

いただきます

頭の猟犬はすっかり疲れ果て、飛びつき嚙みつき追い詰めたはずの鹿には見向きもしなくなっていた。
 
ジビエフェの鹿カレーが旨い、冬は牡丹鍋が最高だ。なんて言いながら舌鼓を打つ我々に、この視線は複雑だ。
 
「いただきます」の意味を反芻してみる。


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posted by オガワタカヒロ at 23:58| 宮崎 ☁| Comment(0) | 美味しいもの | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする