2020年09月22日

辛らくしたカレー

・メールのカレーは普通より辛めだ。その辛いカレーが大好きで通ってくださる高齢の男性がいらっしゃる。といってもまだまだお元気でバリバリ仕事もこなされている。お出でになるのはお昼ではなく、だいたい3時ごろ。僕もスタジオに入って仕事をしているので、妻が一人で対応する。

「辛らくしたカレー頼みます。珈琲も付けてください」

実直な人柄がにじみ出る言い回しと野太い声が特徴だ。妻もうれしそうに応えて丁寧にお出しする。

「うまい!うーむ、辛い」。そう言いながら食後の珈琲を飲まれる音で満足そうなお顔が想像できる。


「ごちそうさま。今日も辛くておいしかった。辛いのはいいですな」
「大丈夫でしたか?辛すぎなかったですか」
「いや、辛いのが好きですから」
「お口が火事にならなかったですか?」

妻も子どもを見守るような顔で応対してるようだ。

「また、お願いします」
「ありがとうございました」

僕もスタジオから顔を出してお礼を言おうとしたが、この空気を壊したくなくて出るのをやめた。カフェとスタジオのドアの隙間からカレーのいい香りが漂ってきた。


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posted by オガワタカヒロ at 23:58| 宮崎 ☁| Comment(0) | la mère | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年09月21日

トドと彼岸花

で唯一の中学校、西米良中学校の通学路から見える彼岸花は圧巻だ。いつ頃植えたか定かではないが、100m×50mほどの広さにびっしりと咲き誇っている。通学路は温泉施設「ゆた〜と」に通じる村道で、西側からのお客さんが車を止めて写真を撮るほどの景色だ。

僕も例に漏れずカメラを構えていると、村営バスが停車して運転手さんが声をかけてきた。3つ先輩のカズヒロさん、通称「プーさん」。

「満開はもうちょっとじゃねぇ」
「そうですね。この花、足が早いから頃合いを見て何度も撮らんといかんとですよ」
「おれが真ん中に寝そべって『トドと彼岸花』って題名で撮ってみる?」
「うはは!それはウケますわ」

路線バスの運転手さんと、こんな会話をして写真が撮れる。

本日のプチハッピ〜!


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posted by オガワタカヒロ at 23:21| 宮崎 ☁| Comment(0) | 西米良のこと | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年09月20日

マフラーの腐食

崎市で写真の勉強会を開くというので講師として伺うことになった。結局、先方の都合で延期になったが、おかげでこちらも好都合という変な結末になった。

家を出て5キロほど行くと久しぶりに乗ったコペンがものすごい音を立てている。停車して馴染みの車屋さんに電話をしようとするがスマホがない。すぐにUターンして自宅へ。

「今、あなたのスマホに〇〇さんから連絡があってね、写真教室延期してくださいって。忘れたのを気がつかずに宮崎まで行っちゃたらどうしようかって心配してたところなのよ」
「いやいやこっちはコペンの具合が悪くて忘れたのに気がついたんだ。助かったよ」

さっそく車屋さんに連絡を取れば「マフラーの腐食です。コペン『あるある』ですわ。明日にでも取りに伺いますね」。なりは良くても平成15年登録の17年もの。仕方がない。

故障のおかげで無駄足にもならず、一件落着!


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posted by オガワタカヒロ at 23:21| 宮崎 ☁| Comment(0) | コペン | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年09月19日

刺激し合える若い仲間

量のある宅急便を2個梱包して送り出したらすっかり疲れてしまった。カフェのソファに腰を下ろして一息ついていると男が入ってきた。逆光で顔は確認できないが、その勢いと剃りあげた頭の形ですぐに誰だか分かった。

「ういっす!」
「よー!久しぶりだなぁ」
「こないだの話、『かくかくしかじか』でした」
「なるほど。また相談があれば言ってくれよ」
「ありがとうございます」
「珈琲飲みながら、外で。時間あんだろ」

というわけで、若者図鑑(2004年)で撮らせてもらってからの友人と、近況からこれからの事で尽きることのない話が続いた。

「じゃぁまた」。と別れたのは帳も落ちた午後8時。訪ねてきたのが3時だから酒無しで5時間も話し込んだことになる。日頃「よくそんなに話すことがあるなぁ」と女性の長話に呆れるが、これじゃ言えないな。

小さな村で刺激し合える若い仲間は、僕にとっては宝だ。


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2020年09月18日

おいしく育っているお米

年の秋、「一番おいしい米コンテストin西米良」の審査委員を務めさせてもらった。村内の農家さんが手塩にかけて育てたお米を、約10名の審査委員で食べ比べた。どれも甲乙つけがたく悩みに悩んだが、結果的にイチオシのお米がグランプリに輝いた。味はもちろんの事、炊き上がりの香りが図抜けていた。

昨日、休耕地のことを書いたので、おいしく育っているお米のことが気になって近所の田んぼを歩いた。襲来した台風被害の箇所も見受けられるが、元気に育っている米は黄金色に輝き、ぷりぷりに実を付けた穂先はお辞儀をするようにこうべを垂れていた。

高齢化や後継者不足の中で育ったお米はどんな味がするのだろう。今年のコンテストとその結果が待ち遠しい。


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2020年09月17日

稲穂と彼岸花

の植えた稲が黄金色に実り、自生した真紅の彼岸花が咲き誇る。秋の田園を象徴する共演が村のあちらこちらで見られるようになった。

ところがここ数年、その景色が消えつつある。高齢化や後継者不足で休耕地の拡大が進み、田畑に作物を植えられない農家が増えたためだ。

主役と脇役のバランスを意識して画面構成を考えることが多々ある。稲穂と彼岸花。どちらが主役でも脇役でも、季節を表現するに余りある魅力的な素材。

「美しく写す」から「記録として写す」を意識する時代に入ってきた。


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2020年09月16日

専用湯呑み

京、合羽橋で求めた器が僕の専用湯呑みだ。絵柄は寿司ネタとこれとでずいぶん迷ったが、呑みながら歴代首相の顔を覚えてやろうと決めた。

安倍長期政権が幕を下ろし、官房長官だった菅義偉氏が我が国のトップに立った。安倍さんとは対照的な生い立ちに親しみは感じるが、「引き継ぎ」の感は否めない。国民は「さて、お手並み拝見」といったところか。

ぬるいお茶は旨くない。舌をやけどしそうな熱く筋の通った政治を期待したい。


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2020年09月15日

きよしのズンドコ節

Withコロナの時代が続いている。「マスク着用」「ステイホーム」「ソーシャルディスタンス」「オンライン会議」など、今までに経験しなかったことが日常だ。

村でも高齢者を中心に行われる体操教室がモニター付きの村内電話「ホイホイライン」で配信され、「きよしのズンドコ節」に合わせて自宅で行えるようになっている。この小さな画面を見て爺ちゃん婆ちゃんがうまくやれるかどうかは別として、高齢者の皆さんの日常にもコロナの波は押し寄せているのだ。


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2020年09月14日

アメリカ人

「ガイジン」と呼ばなくなって久しい。僕がまともにガイジンと話をしたのは、広告写真撮影のアシスタントに就いた頃だ。世の中にはこんなにも美しい人間がいるんだ、と心の中で飛び上がったが、落ち着いて対面した。そして子どもの頃に言われていた「ガイジンはすべてアメリカ人」という神話を信じていてこの人もアメリカ人だと疑わなかった。

観ていた「男はつらいよ」で外国人が出て来る話があり、その人のことを皆、「外国人」とはいわず「アメリカ人」と呼んでいる。1979年の作品だ。僕が高校3年生。やはり記憶は正しく、欧米人はひとくくりにアメリカ人であった。

おかげで、いっぱしのカメラマンなって外国人モデルの撮影をするようになると、「Where are you from?」と聞いてお国を確かめる変な癖が付いてしまった。


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2020年09月13日

季節を迎える準備

の暑さがぶり返したような朝、活けた玄関の花が秋の風を吹かせていた。

パンパスグラスをススキに見立て、裁縫の針刺しに似ていることから呼ばれる「ピンクッション」をあしらってアレンジしてあった。

カフェでは暑さを癒すかき氷の注文に応じていた妻だが、次の季節を迎える準備も少しずつ始めている。


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2020年09月12日

台風が残した爪痕

露に光る稲穂が美しい時期になった。黄金色のこうべを垂れて豊作を伝える風景は、九州山間部の絶景と言える。

その様子を美しく撮り下ろそうと日本棚田百選にも選出さている竹原(たけわら)地区「春の平(はるのひら)棚田」を歩いた。ところがその気持ちがすっかり萎えてしまう。目の前に現れたのは先日襲来した2つの台風が残した爪痕だった。

吹き込んだ暴雨風の方向へ稲が根こそぎ倒されている。緩やかな風ではなく、あきらかに「突風」のエネルギーによって起こったと見てとれる。絵本に出て来る風の魔神が、勢い余って尻餅をついた跡のようだ。


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2020年09月11日

目がけて来るお客さん

風10号が吹き荒らした強風のおかげで、温泉施設「ゆた〜と」へ向かう西側からの村道が倒木のため閉鎖になっていたが、今日夕方開通した。

地区で言えば、村所(むらしょ)、竹原(たけわら)、上米良(かんめら)、板谷、八重(はえ)に住むみなさんは、数日間プラス1キロの道のりを走ってお湯に通った。特に温泉が日課になってる高齢者の皆さんは安堵したことだろう。

温泉の通路には夏の名残、「ほおづき」がいくらか残っていた。お客さんが減ったと聞いたので「芳しくなかったね」と支配人に聞けば、「売れ行きは例年どおり。欲しい方は遠方からでも買いにみえますわ」という。

「ついでのお客さん」から「目がけて来るお客さん」。どちらを増やしてゆくか、小さな村が生き延びるヒントが隠されている気がする。


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2020年09月10日

一斉捕獲

国的に「ジビエ料理」が定着して、初めて召し上がる方も「おっかなびっくり」より「どれどれ、そんなに美味しいの?」といった心境に変化してきたようだ。妻のカフェ「ラ・メール」でも2月のジビエフェアで鹿肉入りの「ベニソンカリー」を3年ほどお出している。
 
そんなブームを知ってか知らずか、近年鹿やイノシシが里へ下りて来るようになった。山中に餌がなくなり止むを得ず里の農作物を食うのだが、人間には「獣害」と評価されてしまう。おかげで、猟が解禁される10月前に専門のハンターが山に入り、今月13日〜27日の間を捕獲強化期間として、13日、20日、27日(いすれも日曜日)に鹿の一斉捕獲を行う。(九州一円の山間部)

この期間、この日に山へ入る人たちは色の付いた服装を心がけたり、音の出るデバイスのボリュームを上げて歩いていただきたい。好季節で山より川遊びがオススメだが、10号がもたらした増水が続いているのはイタイ。

そうはいっても、こういう旨い料理を出されて「命を頂きます」なんて言いながら、吟醸酒をグビグビやる自分がいるのも事実。鹿さん、イノシシさん、すまんね。


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2020年09月09日

メラリンピック

の空を見上げれば「メラリンピック」の賑やかな歓声や笑い声が思い浮かぶ。村民総参加の合同運動会も今年は中止になった。

四季それぞれで行われるイベントや、夏の風物詩「やまびこ花火大会」、そして今回。冬の神事、神楽奉納の例大祭は...。

晴れない下界の空気を、澄み切った秋空はどんな風に見ているのだろう。


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2012年 みずき中3


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2020年09月08日

台風10号の爪痕

的被害はなかったが、台風10号の爪痕は山中のいたるところに出ていた。

夕方、父を温泉へ送る道すがら、立て看板に行く手を遮られた。温泉施設「ゆた〜と」へは2つのルートがある。宮崎市方面の東側から「かりこぼーず大橋」を渡るルートと、熊本県方面の西側からのルートだ。いずれも国道219号の対岸を行く村道を経由する。

その村道と並行して走る電線に倒木があり、西側からのルートが遮断されていたのだ。「明日もあるし、無理せんでいいぞ」というが、東側へ迂回すれば何でもないことだ。距離と時間は2倍かかったが、父にとって1日で最大の行事である「温泉入浴」が達せられて大満足の表情だった。

💦 今週いっぱいで復旧の見通しだそうです(支配人談)。西側から入浴の方々、「かりこぼーず大橋」を経由すると遠くなりますが、その分ゆた〜とお湯に浸かって、ゆっくり疲れを癒してくださいまし。


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2020年09月07日

一夜明けた一ツ瀬川

の写真ばかりで恐縮だが、一夜明けた一ツ瀬川。村の中心地、村所(むらしょ)地区を下流側から写した。

この場所は1990年代後半、襲来した台風の濁流が堤防を乗り越えて決壊した。逆流した水は商店街へ向かう国道に沿って上昇。これによって商店街の1/3は床上、床下浸水を余儀なくされ、人災はなかったものの大きな損害を招いた。堤防の上部、白くなっている部分がその後にかさ上げされた新堤防だ。

日頃、豊かな自然を与えてくれる清流に慣れているせいか、こういった場所で眺めていると、一ツ瀬川がエイリアンか何かに取り憑かれているのではないかと錯覚してしまいそうだ。


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2020年09月06日

両親宅へ避難

力、雨量、進路、すべて的中!一ツ瀬川の水かさが見る見る間に増えてきた。川沿いの我が家では鉄砲水が出たらひとたまりもない。

午後3時、高台の両親宅へ避難することにした。


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2020年09月05日

写真の神様

を守る避難は当然だが、持ち出せるものは最小限の範囲で手にしておきたい。だが大量のカメラやレンズを避難させることはとても無理だ。こんな時に持ち出すのがハードディスク。大切なデータは3ヶ所に同じものを保存しているが、その中の1台だ。

機材はお金を出せば同じようなものが買えるが、この中の記録はそれができない。尊い写真の神様が宿ってらしゃるのだ。


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2020年09月04日

相変わらず美しい

営放送が通常番組を中止して台風関連のニュース枠を広げ始めた。「過去最大級」「今までに経験した事のない」といった喚起が麻痺してしまいそうなくらいの連呼だ。

それにひきかえ、すり鉢の底から眺める空は相変わらず美しい。「甚大な被害をもたらす大台風」がほんとうに来るのだろうか。


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2020年09月03日

美しい夕焼け

焼けが美しく見られそうなので、湖面に映り込む場所を探して走った。稜線に沿って転がるようにお陽さまが沈み始める。狙った場所はエメラルドグリーンのみなもではなく、そこに溜まった流木。一時的にここへ停滞させて取り除く場所だと思う。

美しい夕焼けが近づく台風10号の恐怖を増幅させている。


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2020年09月02日

シーズンイン

月に入っていよいよシーズンインだ。いやいや、台風の話。

9号が九州の西側をかすめただけでこの有様だ。南方の彼方に発生している10号はとてつもなく巨大とのこと。今の予報なら九州直撃。十全な準備をして避難しなければ大変な事態になりかねない。


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2020年09月01日

4〜5年に一度の伐採

の前の国道沿いに生い茂る木々を4〜5年に一度伐採してもらう。我が家のためではなく、橋を渡って左折する車と、上流側から走って来た車がお互いを認識できなくなるからだ。

都市部ならいわゆる「業者」がやって来て、ノルマとして仕事を片付けるのを眺めているだけだが、ここでは作業する人たちも村の人だ。朝の挨拶を交わして

「よろしくお願いします!」
「きれいにしとくわ」」

と声を掛け合い、僕の出勤前に冷蔵庫で冷やしておいた柚ジューズを持って行き、

「〇〇さん、これ。飲んでください」
「あらぁー、すまんねー。だいぶ見晴らしが違うちゃないかな」
「いやいや、別世界ですよ」

と気持ち良く仕事をしてもらう。

この関係が西米良のすべてを物語っている。


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2020年08月31日

言うことは一丁前

いこないだまでペーパードライバーだった娘が頻繁に帰って来るようになった。なにごとも経験が自信を生む。バーチャル世界で育った世代にありがちな、想像でその気になる脳みそはリアル世界では使い物にならない。

「米良道は夜の方が運転しやすいのよ。対向車のライトが早くから確認できるもん」

たった4回の帰省でも、言うことは一丁前だ。しっかり夕飯を食べて「じゃぁね」と言い残すと九十九折れの米良街道に消えた。心配で10分おきに気にかかっていた僕と妻も「着きました〜」のLINEで到着に気がついた。すぐに電話を入てスピーカーホンに切り替える。

「もう着いたの?」
「1時間20分で走りよる。ちっと飛ばし過ぎじゃないか」
「ぜんぜん」
「『危ない!』と思った所はなかったか?」
「無い無い。100キロくらいで飛ばしていく人がどんどん抜いて行ったわ」
「『負けるか!』って付いて行くなよ』
「いかんて。ゆっくり走ったが」


不安は減ったが、安心は増えた気がする。


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2020年08月30日

命日の墓前

49年前の8月29日深夜、台風23号が鹿児島県大隅半島に上陸。940hPaという強烈な勢力を保って宮崎県を横断、翌30日未明まで大きな爪痕を残して日向灘へ抜けた。

西米良でも各地区で被害が出たが、土砂崩れのためにひとりの老婆が命を落とした。母方の祖母だ。30日早朝、宮の瀬集落に住んでいた僕ら家族はその一報を聞いて、竹原地区元米良集落へと向かった。崩落現場は惨憺たる状況で、小4の僕の目にも厳しい状況が飲み込めた。

あれから半世紀。命日の墓前で手をあわせる母の心中はいかばかりか。亡くなった婆ちゃんより母は20年も長生きしてくれている。


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2020年08月29日

出席ノート

老いた両親の隠居へ毎朝顔を出す。届けた朝食を食べ終わると父が小さな手帳のようなものを渡してくれた。「お前が持っとけ、自分のもんじゃから」。手帳は通っていた児童館の「出席ノート」だった。

先日、新築で開園した村立「ふたば園」のことを書いたが、僕らが通った前身の「村所児童館」は昭和40年に開館した。村で初めての施設に当時の4歳児から6歳児までの70名近い子どもたちが村内から集まった。

楽しい思い出もいくつかあるが、4歳児の初年度はとにかく嫌で嫌で仕方がなかった。嫌というより親と離れるのが怖かった記憶がある。このノートを見ると、黄組さんの4月5月はほとんど欠席か早退。母に連れられ園までは行くが、「どうかよろしく」と先生に頭を下げる母を尻目に、門をこじ開け脱走してしまうのだ。結局作ってもらった弁当をテレビを観ながら自宅で食ってしまう毎日が続いた。

そうこうしていた利かん坊も、年中さんの青組を経て、年長さんの赤組になる頃は友だちにあれこれ指示を出す園のリーダーになっていた。今でも利かん坊の傾向はあるが、欠席の多いこのノートをかざされると、自分の性質を根こそぎ暴露された気がしてぐうの音も出ない。


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2020年08月28日

総理大臣=安倍晋三

然の総理辞任で地元新聞も号外を発行したようだ。体調回復が思わしくないとのこと。文句や賞賛を書き連ねたいが、まずはお疲れさまでした。歴代の総理の中、最も自分たちと年齢が近かったことでも親近感はあった。

ここまで長期間務めていると、小学生の子どもたちは総理大臣=安倍晋三が定着していたのではないだろうか。つまり、延々と総理大臣という職業の人で、これからもずーと、総理大臣は安倍総理だと思っていた子も少なくないと思う。

事実、僕らが小学生時代は、総理のみならず県知事、村長も同時期に超長期政権。次に取って代わる人がいるなんて考えてもみなかった。

安倍さん辞任で久しぶりにお三方を思い出すことができた。(Webと「西米良村史」から)


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左から
佐藤栄作総理大臣・安倍総理に抜かれるまで、2,798日の連続在任記録を保持。
黒木博宮崎県知事・通算6期連続当選
吉良武正西米良村村長・通算18年



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2020年08月27日

LINEグループ

LINEスタンプのことを先日書いた。おバカな親子が小さな絵をやり取りしてウハウハ盛り上がるのだから、プチハッピーなんてどこにでも転がっている。

そのLINEグループをひとつ作ってみた。ことの起こりは、コメントを入れても同級生の反応が悪すぎたことに嫌気がさして退会した友だちからの希望だった。

村内と村外に中学時代の同級生グループがひとつずつ。連絡網としての機能が主で、さらに「だれそれの〇〇が亡くなった。告別式は〇〇より」といった内容が目立ってきた。大切なことだが、14~15歳だった頃と変わりない付き合いをしている仲間だ、もっとフランクに笑える会話をやり取りしたい。

そこで立ち上がったのが「西チュー❤️会」。ここでしか言えない昔話は抱腹絶倒の面白さ。そうかと思えば、オススメ店の食レポやコロナの持続化給付金申請情報まで。オトナですから誹謗中傷はいたしません。

早起きのおはようさんと、夕方の「だりやめ」会話から想像する同級生たちの顔は、くりくり坊主の西チュー生のままだ。


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2020年08月26日

少路昌平さんの勇気と行動力

内外のプロ写真家が集結。作品をWebで公開、販売してコロナ治療に従事している看護職の方たちを支援する活動を、5月から3ヶ月続けた。この趣旨に賛同して買い上げてくださった販売総数は実に、549枚。寄付金の総額は、3,457,255円にも上った。

本日、東京都看護協会へ最終の寄附を無事に終えることができたと、賛同フォトグラファー全員にメールが届いた。193名の末席で協力できたことを誇りに思う。

活動を立ち上げた若きフォトグラファー、少路昌平さんの勇気と行動力に賞賛の拍手を送りたい。少路さん、お疲れさまでした。そして、リアル写真展の開催を心から応援いたします。ありがとうございました。


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2020年08月25日

台風8号の影響

39.7℃を経験したら怖いもの無しだが、雨が降らないのはいたい。家庭菜園なら水やりでなんとかなるが、村を取り囲む木々の元気がなくなってゆく様は忍びない。すり鉢の底に住む我々は雄々しい連峰を眺めながら、その姿に憧れや誇りを感じている。象徴がくたびれるとこっちまで伝染してしまう。

暑さの中でそんなことを考えていたら、東シナ海を通過する台風8号の影響で、しっかりした雨が降った。木々は元気を取り戻し、それを眺める我々も、なんだか穏やかな気持ちになれた。


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2020年08月23日

夏のスナップ

サンポしながら近所を写した。ジリジリと照りつける太陽へ抗うように吹き出した汗が、焼けたアスファルトにポタポタと落ちてゆく。左手を首筋にやるとべっとり濡れた。夏のスナップがここまで難儀な年もない。

田んぼに水が引かれる場所を通りかかると、ぶくぶくと水が鳴く声が聞こえた。眩しさに目を細めファインダーを覗く。まだオートフォーカスの稼働しないボケた画面が、みなもの輝きを丸く伝えて涼感を演出していた。


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posted by オガワタカヒロ at 23:54| 宮崎 ☁| Comment(0) | 写真のこと | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする