2018年05月15日

医者と患者の関係

前、アッシー君のことを書いたら「今の人でそんな言葉使う人はいないよ」と、うちの子どもたちに笑われた。年をとると若い時分に吸収した言い回しやファッションが一番ナウいと思って疑わないフシがあるから気をつけなければいけない。

もう2年半も経ってすっかり過去のできごとになっている父の病気ギランバレー症候群。発病してわずか数日で下半身に力が入らなくなり歩行困難に。痛みも凄まじく、あれほど痛がる父を見たの初めてだった。

村の診療所、熊本県の公立病院を経ても病名が下されず、宮崎市内にある潤和会記念病院へ入院した。検査の結果その奇病と診断。すぐさまガンマグロブリンを4日間、2度に渡って投与。当時89歳。あの痛みと治療によく耐えたものだと振り返る。2ヶ月の入院に続いて2ヶ月のリハビリテーションにて完治。献身的に支えてくださった医師やスタッフの方々にはほんとうにお世話になった。

律儀な父は担当の先生と年賀状のやり取りをしていて、「少しばかりシビレが残るので診ていただけないだろうか」とお尋ねしたらしい。先生からも「外来の日がありますからお越しください」と快く返事を頂いた。

そして今日。つまり僕はアッシー君だ。父と母を1992製VOLVO240セダンのふかふかシートに乗せると、150センチに満たないふたりは底なし沼に沈んだ小動物のようにリアシートへ腰掛けた。「懐かしいなぁ」と言いながら病院に到着。さっそくお世話になった看護師さんに声をかけられたり、村出身の理学療法士さんを訪ねたりしながら神経内科へ向かった。

診察室へ入ると先生と父が「お久しぶりです」と言い合って目を合わせる。父の表情が一気に緩んだ。丁寧に診察してくださる先生を前にいつになく素直な父。医者と患者の関係と言ってもやはり人と人との関係だ。より深く、安定したコミュニケーションが築かれていてこそ治療を最大限に生かせるのだと感じた。

すっかり元気を取り戻した父は「もう治ったごたる」と言いながら病院を後にした。娘を誘った夕食で、8貫のにぎり鮨をきれいに平らげたことは言うまでもない。


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posted by オガワタカヒロ at 23:09| 宮崎 | Comment(0) | 家族 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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